を読み始めて、現代の医療の問題点を教えられました。なるほど、そうだったのか、との思いを強めたのです。現代医療は、細分化しすぎて、根本医療ではなく、対処療法にとどまっているというのです。
その結果、糖尿病にはこの薬、高血圧にはこの薬、心臓病にはこの薬といったぐあいで、それぞれの担当医から処方されます。対処療法が長く続くと、体が自然に治ろうとする機会さえ奪ってしまい、ずっと薬漬けになってしまいます。 そういえば先日、メディアでいろんな薬を大量に投与された人がかえって体を壊したり、あるいは服用せずに医療費が無駄にされているといったことを報じていました。 患者は雪崩れるように病院に押しかけ、医者は症状を軽減させようと対処療法をするのみで、病気を根本的に治せないでいます。医療費は膨れ上がるばかりです。これが現在の医療現場の状況です。 医療を考えるとき、枝葉末節にこだわるのではなく、もっと大きな視野で取り組んでいく必要があるようです。「新がん革命」を読み進んでいくと、またまた「ミトコンドリア」が登場してきました。
がんとミトコンドリア
がん細胞は、ミトコンドリアが少ない「細胞」だといいます。解糖系主体で、そのエネルギーで分裂を繰り返します。がん細胞を生きづらくさせるためには、体を温めて、ミトコンドリアの働きを復活させることが大切です。このことは、私たちの先祖細胞の成り立ちを見ると明らかになります。
すなわち、私たちの先祖細胞は、酸素のない地球で、「嫌気的解糖系生命体」として生きてきました。ところが、20億年ほど前から、シアノバクテリアの放出する酸素が次第に大気中に増えてきて、私たちの先祖細胞は生きづらくなってきました。そこに、ミトコンドリア生命体が合体したのです。ミトコンドリアは解糖系生命体から栄養をもらい、分裂を抑制して仲良く生きるようになりました。
このような生命の成り立ちから、人間が生きるためのエネルギーは二種類に分かれます。 嫌気的解糖系の細胞から生成されるエネルギーは瞬発力や即効性があります。これに対してミトコンドリア系はエネルギーをつくりだすのに時間がかかりますが、持続力に優れます。 ここで大切なことは、解糖系は細胞分裂にも使われ、体温の低いところでも働きます。ミトコンドリア系は、細胞分裂を抑制し、高体温37℃以上で酸素を使って働いています。 このような特性をふまえれば、がんに対してどのように対処すればいいのかはおのずと明らかになります。 著者は言います。「からだを温めて深呼吸すれば1カ月、3カ月で、がんの増殖をストップできます」と。さらに、「積極的にがんを排除しようとするのであれば、自己統制のがん攻撃リンパ球を増やすことです」とも言います。自己統制のがん攻撃リンパ球は腸管でできている腸管免疫だから、増やすには腸内環境を整えることです。 がんになる人は、恐怖、おびえ、無理が重なっているので、便がいつも腐敗して悪臭がたちこめ、色もまっ黒です。未精白の穀物、野菜、海藻、キノコ類を食べて、食物繊維を豊富に摂取することです。
がんをつくる条件は、発がん物質ではなくて、日常の過酷な生活から生まれる低体温、低酸素である、つまりミトコンドリアが働かないということに行き着くのです。
他にも「健康の鍵は自律神経とミトコンドリアの健康」なども掲載しています。
→ http://www.kenkousupport.com/category/928.html