酵素栄養学のエドワード・ハウエルの著書より

この本を読んだきっかけは昨年入社した頃、「酵素飲料」についてまとめる仕事をしていたときに、何冊か酵素関連の本を図書館で借り、読みました。その時、ハウエルの著書は検索でトップに表示されていたので、何も知らずに借りました。

今年になって、希輝通信10号に酵素療法の鶴見先生の記事を掲載した際に、鶴見先生がハウエルに非常に影響を受けたということだったので、再度読みたくなり、今回じっくり読んだ次第です。

エドワード・ハウエルは1898年シカゴ生まれの医学博士で、40年にわたる臨床試験の中で酵素の重要性に気づき、独自の研究を続け、食物酵素理論を世界で初めて提唱した酵素栄養学のパイオニアです。著書多数。

ハウエル博士の著書「医者も知らない酵素の力」よりポイントをお伝えします。

● 酵素は生化学反応の仲立ち役
体のなかでは、さまざまな生化学反応が起きている。食べたものを消化するのも、それからエネルギーを生み出すのもすべて生化学反応で、この反応なしにはどんな生物も生きられない。そして、この反応の仲立ちをするのが酵素である。

● 酵素は消化酵素、代謝酵素、食物酵素、体外酵素に分けられる。
体内には消化吸収に関わる消化酵素と、体のさまざまな動き(機能)に関係する代謝酵素とが存在する。

食物酵素はすべての動植物の中に自然に含まれる酵素である。
体外酵素は、人体内の腸内細菌などの細菌が作っていて、これを人間がもらって利用している酵素である。

● 酵素は極度に熱に弱い。
例えば低温殺菌の牛乳(63℃で30分間加熱する)は、酵素のほとんどが壊れてしまっている。

●酵素は体温よりも高い発熱時(例えば40度)では、より早く作用を起こすようになる。
体温の上昇につれて酵素の働きが高まることは、細菌その他、体に侵入した敵に対して体が起こす主要な防衛反応である。

●年齢とともに酵素の量は減る。
平均して25歳の人間のアミラーゼ(消化酵素)の量は81歳の物に比べて30倍ある。

●食物酵素不足と病気
人体の機能にはすべて酵素が関与している。そして一方、体の酵素製造能力には限りがある。食物酵素不足の(加熱食)食物だと、体は余計に消化酵素を作って分泌しなければならない。

その結果、限りある酵素製造能力の中で余計に消化酵素を作る分だけ、体が代謝酵素をつくる量が減る。そして体の機能にトラブルが生じて病気にもなるし、その病気が治りにくくもなる。代謝酵素の中には病気を防いだり治したりする酵素もあるからだ。

● 断食は病気の治療に有効
普段食物酵素が、毎日入ってくる酵素不足の食物の対応に追われ、せっせと消化酵素を作っている体は、断食中はそれを作らなくて済むようになる。そしてその分、病気を治すのに役立つ代謝酵素がつくれるようになり、病気治療に効果が上がる。

●母乳と人工栄養で育った子どもの健康状態を比較した調査は世界中に多い。そして決まって母乳で育てた子どもの方がずっと健康的だと指摘している。
母乳はつまりは「生ミルク」であり、人工栄養はみな加工、調整の過程で加熱されて食物酵素がなくなっている。

● ヨーグルト
ヨーグルトは世界中で健康的な食品として広く普及しているが、もともとはメチコフというフランスの生理学者がバルカン半島の長寿者を研究し、長寿の秘訣はヨーグルトの常食にあると説いたことがきっかけである。

バルカン半島の農民たちは、ヨーグルト、生牛乳、生バターなど生の乳酪農製品でカロリーの多くを摂っていて、食物酵素も十分摂れていた。

現代のヨーグルトは、原料の牛乳も生ではないし、脱脂粉乳を使うこともあり、生からはほど遠く、バルカン半島の農民のように健康にはなれない。

● 牛乳
牛乳は熱を加え、殺菌処理されている。
低温殺菌の牛乳で買い続けたネズミでは、二代目、三代目となるにつれて毛が失われ、血液中のヘモグロビンも、生牛乳で飼ったネズミよりも少なかったという。

● 病気を知らない原始イヌイット
北極に住むイヌイットという原始的な民族がいる。地球上で最も健康的な民族だと言われていて、病気がないので、医術的なことを施術する者がいないほどだ。

彼らの食事は主に肉、魚、鳥で、すべて生で食べる。野生の動物と変わらない食生活はもともと動植物中にある食物酵素もフルに摂り入れているので、野生の動物同様、がんや生活習慣病とは無縁である。

一方、加熱食を摂る近代化したイヌイットも存在する。彼らは原始的なイヌイットと大きく異なり、現代人と同様病気が多い。

● 生牛乳、生のジュース、生の果実や野菜など生食を摂る治療の効果が、多くの医者たちによって報告され、確かな効果と認められてきている。

●塩は、酵素の働きを促す。
加熱食のときに塩が必要だと感じるのは、食物酵素の働きを塩で促す必要に迫られるからだ。生の食物なら食卓塩の必要もない。

● 糖尿病、胃腸の病気、心臓病、皮膚炎、関節炎などの病気に酵素を補うことで上がるめざましい効果は、多くの文献で紹介されている。

ハウエル博士の著書「医者も知らない酵素の力」本はこちら

byしろがね

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*