酵素を理解するために

今、美容に、健康に酵素が注目を浴びています。書籍でも酵素について書かれたものが多くでていますし、美容関連の雑誌や女性誌でも酵素食レシピのコーナーや、酵素特集を掲載したものが人気で話題を呼んでいます。

酵素が体にとってとても大切・・・・・ということは多くの人が意識されているようで、当店でも、酵素の商品についてのお問い合わせを多く頂くようになりました。

お客様の体験から色々お客様に教えて頂くことも多く酵素、エンザイムと名のつくそれぞれの商品の違いを知りたいというお客様や、甲状腺に持病があるので、代謝をサポートできる何かいい酵素がないか探しておられるお客様、又、肩こりや、頭痛など不快な症状があり、酵素不足が原因と思われて、手軽に酵素不足を補いたいと思ってお問い合わせいただいたお客様などいらっしゃいます。

そこで、酵素について、健康になんとなくわかるんだけど、でもなんで?どんな風に体で働くの? 少し前まではミネラルとかビタミン不足を補うことがいわれていたけれどそのこととの関連は?などお客様からご質問頂いたことなどをもとに、ふんわり理解からスッキリ理解できることをめざして、素朴な疑問を解消するために以下に整理してみました

酵素は、タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル、などの五大栄養素、さらに食物繊維などに加えて大切な栄養素ですが、他の栄養素と決定的に違うのが「生命力をもった栄養素」であるということだそうです。

つまり、酵素という特殊なたんぱく質は基本的には生物がつくり、生命活動を支える触媒として消化、代謝、運動、排せつなどのあらゆる生命活動に関わっています。人間の体の中には、3000種類以上もの酵素があることがわかっています。ここで、酵素の特徴をいくつか見てみたいと思います。

一つの酵素は、一つの働きしかできません。たとえば唾液のアミラーゼはデンプンを糖に分解しますが、タンパク質は分解できません。タンパク質を分解するのは胃液に含まれるペプシンという酵素ですし、脂肪を分解するのは膵臓から分泌されるリパーゼという酵素という様に、それぞれの化学反応に一つづつ対応する酵素が違います。

また酵素はタンパク質の一種なので熱に弱く48℃~60℃以上に加熱されると活性力が失われてしまします。例外はありますが、最も活動する温度は37℃から45℃ぐらいです。
また、一つの酵素は体の中のさまざまな細胞活動に関わっていて、複雑な化学反応をおこしていますが、1分間に3600万個の生化学反応に携わることができるといわれ、そものすごく効率がいい触媒なのだそうです。

「ビタミン」や「ミネラル」は別名補酵素といいますが、体内で酵素が円滑に働くためには、補酵素の摂取も大切です。酵素は、生の肉、新鮮なお刺身、生野菜、フルーツ、発酵食品に豊富に含まれます。

酵素は、体の中で作られる「体内酵素」と体の外部から摂る酵素とに分類できます。まず、体内で作られる酵素ですが「代謝酵素」と「消化酵素」の2種類に大きく分けられます。

「代謝酵素」は体温や血圧を一定に保ち、免疫や自然治癒力も維持してくれます。また細胞の再生や修復、神経やホルモンのバランスの調整もしています。そして体内に侵入してきた病原菌や発生した有害物質を解毒、排泄する役割も担っています。(図参照OM-Xの商品紹介より抜粋)

一方「消化酵素」は私たちが口から取り入れる食物を消化し、体内に必要な栄養素を取り入れる(吸収)するプロセスのなかで欠かせない酵素です。(図参照OM-Xの商品紹介より抜粋)

酵素栄養学の提唱者、エドワード・ハウエル博士によると、人が一生のうちに作り出すことのできる酵素には限りがあるため体内酵素の量は有限で、体内の酵素が減ると疲れやすくなり、病気や体の痛みも出やすくなるので、「代謝」が悪いことが万病につながるといいます。消化酵素と代謝酵素には相関関係があり、消化酵素が余分に消費されれば、代謝酵素の量が減ってしまうということです。

そこで、体内酵素の無駄遣いせず、酵素を外部からとりいれることで消化酵素の消費を少なくして、代謝酵素を温存することが健康にとって重要となるわけですが、上の図では体の外部から摂る酵素を食物酵素と腸内細菌酵素とに分類しています。それぞれどのような特徴があるのでしょうか?詳しくまとめたレポートから一部抜粋ました。(健康の輪21資料より)

 ①食物酵素
食材自体がもっている酵素の働きを利用して、食物を分解しています。たとえば、新鮮な生野菜はそれ自体が生きているために、たくさんの酵素をもっていて、自分の細胞をみずから壊す分解酵素を内包しています。

例としては、大根がもっている酵素にジアスターゼというものがあり、アミラーゼと同じように分解酵素として働きます。ほかの食品に含まれるたんぱく質や脂質、デンプン質を分解する酵素をもっている植物もあり、それらは、口にいれてから腸管を進む間中に作用して、消化、吸収を促進して生命活動をサポートしてくれています。

②腸内細菌酵素
発酵食品のなかの微生物や腸内の微生物も、それぞれの細胞のなかに酵素をもっていて、それらの働きは食生活のなかで大いに利用されています。微生物は発酵食や腸内という環境のもとでいきていくために、ここから「食べ物」を摂取しないといけません。

自分自身の酵素を利用して食べ物に含まれている有機物質の「分解」と「合成」を行いながら、みずからの命を維持するための営みを行っています。その結果として、人が必要とする微量の栄養成分を作り出してくれています。

このように、生命活動には、「酵素の働き」を利用することは、欠かせないため、最近、「酵素を豊富に含んだ食べ物」をとりいれることの大切さが注目されています。

しかし、酵素は、食材そのものや他の食材との関係、あるいは、腸内環境とのかかわりの中で初めてその力を発揮することや、それらと関係性がない、孤立したところではその意味や価値を失ってしまうことまでは、余り説明されていないので、いくつかの誤解も生じているようです。そこで、酵素に関する疑問をいくつか取り上げてみました。

 Q1 食材の酵素は身体に吸収され、体内酵素として働きますか?
答えはNOです。

食材のもっている酵素類は調理の過程で使われたり壊れたりするものですし、酸性の強いところでは活性が失われ、胃酸でほとんどが破壊されてしまいます。仮に腸まで通りぬけても大きすぎて腸管から吸収されることはありません。万が一、吸収されたとすると「異種タンパク」として免疫細胞に攻撃されます。自分の体が作り出した消化酵素と違って、食物の酵素が血管から直接侵入してしまうと、アレルギー反応がおきることを忘れてはなりません。結論は、体内に吸収されることなくその意味も必要もなく、そのままでは吸収されてはいけないものなのです。

Q2 食材の酵素はどこに働くのでしょうか?
基本的には、酵素自体は体内に吸収されることはなく、体内に吸収されるものは、あくまでも酵素反応によって生成された物質のほうだけということです。食材の酵素は食材に働きます。より重要なのは、食材自身のもつ酵素が、食材みずからの栄養成分の分解と合成を行ってくれるということです。

酵素の働きの結果の栄養が摂取できることが重要でもし、こうした一連の酵素の働きかけがなければ、ヒトが消化、吸収できる栄養源は何もなくなってしまいます。酵素反応の結果として生成された物質は生命現象に由来するものであるためにとても役に立つものが多く、これらが体内に取り込めるもとなっています。つまり酵素反応の結果として生成された物質が、消化酵素や代謝酵素の原料となり、そのことが大切なのですね。

Q3 酵素の働きを利用している食べ物はなぜ腸内環境によいのですか?
酵素の働きによって生成される発酵代謝産物は直接的に腸内環境を変えて、同時に有用菌に対する必要な成分を与えてくれます。具体的な例として、オリゴ糖があります。それらを他の大腸菌が食べることはできませんが、ビフィズス菌は恰好のエサとなります。

さらに、アンチエイジングにも効果があるとされる「抗酸化ポリオフェノール」の一種であるコーヒー酸やクロロゲン酸、プロトカテク酸やチロソールなどが含まれていることも明らかになっています。こうした「バイオフェノール類」と呼ばれる成分が抗酸化力や免疫力を高めることで相乗的に働き、腸内環境に好影響を与えているのです。

まとめますと、食に関するすべての酵素の働きを有限である体内酵素の働きだけでカバーするのは不可能です。酵素を利用する食生活がなくなると、腸内環境からの悪循環が始まり、有用微生物が喜ぶ食べ物を失っていくことにもなり、有用微生物を守り育てることが困難になっていきます。食生活でいかに酵素を補うかということが健康の鍵といえるようです。
下の図参照(OM-Xの商品紹介より抜粋)

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