田中保郎先生と言えばNHKで腸内フローラが取り上げてられてから 引っ張りだこの先生ですが著書には『腸が変われば人生が変わる 驚異の腸内フローラ』や『東洋医学考根論―小腸はからだの根っこである』などありますが
今回は『考根論や発酵ついて』についてのお話でした。
先ず 最初にTVの番組で 心臓を移植した患者の趣味や趣向が代わったというVTRを拝見させていただきました。
ちょっとオカルティックな分野と思ってしまいますが田中先生自体が移植をなさる他の外科医にお尋ねになったところそういった現象は実際に起こっているそうです。
じゃあどうやって 情報を伝達しているの?との話になりますが
内臓の移植などについては神経などは接続していない(多すぎて接続できない)のですがそれは【基底顆粒細胞:きていかりゅうさいぼう】という消化器官に存在するホルモンを分泌するのでそれを利用して神経が有線だとしたら基底顆粒細胞は携帯の電波のように無線でやりとりをしているとのお考えでした。
元々動物が進化の歴史として本来は、腸管しかない生き物が効率よくエサを得たりエネルギーを得る為にその他の器官 肝臓であったりすい臓であったり脳であったりを作っていったので脳が一番えらいように考えられているが腸が第一の器官でそれに順ずるものでしかないとの事です。
それを証明するような研究、発表などは藤田 恒夫先生(日本の解剖学者、内分泌学者。新潟大学名誉教授)『腸は考える (岩波新書)』やミトコンドリア博士の異名をもつ西原克成先生など多くの先生方が提唱しているとの事です。
それを踏まえて 例え話で言うなら 植物などが病気になった際にまず何処を疑うのか!?
葉の病気などありますが、木が枯れたりすると多くの人間は『根』を疑うと思います。
その植物の根ですが栄養を吸収する器官ですが 動物においては根を体内に取り込んで腸として活動をしています。
加えて その腸ですが、田中先生は糠床(ぬかどこ)に例えられていて よい発酵を行う為に水分が多くても良くないし、空気など適当になければ良くなくカビが生えたりする状態は病気の体と一緒とのお考えでした。
ちなみに発酵には5段階あり
発酵過程は【乳】→【酪】→【生蘇】→【熟酥】→【醍醐】の順番であるとおっしゃており。
これを発酵食品に照らし合わせると
【乳】→乳、大豆、米 (発酵の元になるもの)
【酪】→ヨーグルト、納豆、甘酒 (発酵の簡単な状態のもの)
【生蘇】→バター、チーズ、味噌、醤油、酒 (多少温度管理など必要なもの)
【熟酥】→ブルーチーズ、熟成チーズ、熟成味噌、酢 (難しい温度管理が必要なもの)
【醍醐】→醍醐 (厳密な管理が必要なもの)
で、一番良いとするのは醍醐という状態で 腸内を良い状態に保つには 段階が高いものが好ましいとお考えでした。
根を治すという考え方については 実は根治治療は東洋医学の考えかたで 西洋医学は皮膚や目や鼻や心が病んだ場合は 皮膚や目や鼻や脳が原因と直接的に考えるので
それらの行き詰まりが 現在の難病を生んでいるとお考えておられてます。
実際の体験談の一つとして、重度のアトピーでお困りの方が多くの病院でさじを投げられて田中先生の元にお尋ねになられたのですが、そのときに行った事が 東洋医学でお腹を調べてそれに見合ったお手本通りの漢方を処方しただけとの事でした。
その当時田中先生も一抹の不安もあったそうですが 見る見るうちに症状が改善して
1週間程度で見目も問題ない状態なり ご本人は勿論ご家族からもえらく感謝されたそうです。
私自身 数年前より根治治療や未病など良く耳にしたりしますが 脳が腸の下位にあたる器官であるとの事にショックをうけましたが 目からウロコのお話しで確かに人生が変わる腸のお話でした。
スタッフ加藤