千年前の食品舎・舎長の猪股恵喜氏の講演会「魚は丸ごと食べなアカンよ!」の第2回をお届けします。猪股氏は、行き過ぎた糖質制限など”囚われ”の食事療法に警鐘を鳴らす一方、「食は癒し」であり、おいしく食べることが大切と語っています。
講演する猪股恵喜氏
母のお握りは無償の愛の味
毒にも薬にもなるのが食べ物です。一番毒になるのは”嫌な人と食べる”こと。食べ物は気の合う人と食べて下さいね。要するに、食べて楽しいと酵素活性がよくなるんですね。
消化もできるし解毒もできます。
食べ物というのはお母さんのお握りなら、食欲がないときでもおいしいものです。あれは無償の愛で握ってくれているから消化もいいし便秘にもならないのです。
おいしい料理屋さんというのは、母の味と似たところがあります。お客様においしいものを食べてほしいという思いが食べ物に表れています。
私どもの製品も、何度も工場を変えました。
「古代食くろご」は、お母さんのお握りと一緒で気持ちが入るんですよ。「だし&栄養スープ」もそうです。家族の健康を考えてお母さんが一生懸命作ってくれたのは何でもおいしいですね。家庭の味であって調味料の味ではないのです。
工場で作るということは工場がお母さんになります。嫌々作られたら、おいしくないですしパワーが落ちます。
なんで嫌々作るかといったら、くろごは成分を守るために顆粒加工をしていません。顆粒加工にすると余計な熱が加わりたんぱく質が変性します。
ですが顆粒加工をしないとパイプラインを通らないのです。だからほとんどの仕事が手仕事になります。もちろん成分を壊さないための工夫を施した機械は使います。くろごはその代わり本来の生命力が残っているのです。
古代食くろご(800g)
http://www.kenkousupport.com/item/32636.html
天然ペプチドリップ だし&栄養スープ 500g
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時間医学の話の続きになります。夜8時から朝4時までは吸収と代謝の時間になりますが、この間には修復も行われます。夜、10時以降から体の修復が始まります。「だし&栄養スープ」の場合はペプチドリップなので消化酵素が一切いらない。すでに消化された状態なので、夜寝る前にも飲んでも体に負担を与えません。
囚われの食事療法は人生をつまらなくする
そして時間医学ではさらに興味深いエピソードがあります。これは毎日の生活に応用できます。
午前2時~3時は、胃や十二指腸潰瘍の痛みや発作が多い。午前3時~5時には虫歯が最も痛む。また夜勤の人が最も眠くなって、夜の工場で事故が起きやすいのもこの時間帯です。喘息の発作も起きやすい時間です。
だから喘息の発作の予防薬は夜飲むと副作用も少なく効果的です。
体温が下がった朝4時から5時台に男性の自殺が多いです。だから、うつ病は寒くて体温が下がる11月から3月の間に多いのです。1日で体温が最も下がるのはこの4時から5時。
7時、午前中はインシュリンの分泌が少ないので、糖尿病の方、糖尿病予備軍の方は極力朝食を少なめにし、昼食に重きを置くようにします。
行き過ぎた糖質制限はお勧めできません。するなとは言いませんが、囚われの食事療法だけは止めた方がよいです。食事療法がストレスになると本末転倒です。また糖質制限をすると、脳内物質の分泌も悪くなります。
嫌な人とご飯を食べるのも嫌でしょう。毎日、食事療法でまずいものを食べるのも、もちろん嫌でしょう。食べ物には善悪がないから、おいしく食べたらよいと思います。
普通、体は信号を発します。その信号に素直に従うのが野生動物。野生動物というのは病気になったらじっとして食べないで治します。体の酵素を消化に使わずに体の回復の方に使うわけです。
15時から16時の間に運動能力が最大になります。100メートルの記録を狙う大会があるとすると、決勝戦をこの時間帯に持っていくと日本でも9秒台が出るかもしれません。一方で交通事故の死亡率が最も高くなるのもこの時間帯です。また虫歯の痛みが和らぐ時間帯でもあります。
女性が一番喜ぶ、15時ごろは何を食べても太りにくい時間帯です。太りたい人は20時頃に食べましょう。不健康に太ります。17時~19時までは味覚が最高で血圧も良好です。食事もおいしく感じられ、この時間帯に塩分を多めにとっても、むしろ血圧が下がってきます。
減塩も寿命を縮めるリスクがあります。人間の体で一番必要な栄養はお塩ですからね。塩がないと胃酸が作れません。胃酸が作れないと消化ができず、食べたものがお腹の中で腐ります。減塩している人は、消化できないから便が腐敗物質ばかりになるようです。
塩をとらないとなぜ駄目かというと、食の楽しみがなくなるという点も大切です。毎日、塩抜きの食事を食べれますか。それは囚われの食事療法です。食事療法ほど辛いものはないです。
食は癒しです。癒しがないと病気は治らない。まずいもの食べて我慢して病気治すのは無理です。命を捧げてくれる食べ物にお前は悪者だとか言ったら怒っちゃいますよ。米一粒を食べたら1000粒から1500粒分のエネルギーをもらっていることになります。そういう中で、お米を食べるなという糖質制限には疑問を感じます。
薬の効果のみ追求する西洋医学の危うさ
漢方薬に喘息の薬で麻黄というのがあります。これは緩やかだけど非常に効く薬です。ところが西洋医学的な発想でその喘息の薬が何で効くんだろうと研究し、エフェドリンという成分を特定しました。
その後、エフェドリンで喘息の薬をつくったところ劇的な効果が得られました。ですがアメリカではそのエフェドリンの副作用により亡くなる人がでるなど、深刻な問題になっています。麻黄だったら死なないのです。その成分の一つだけをとったとき、そのような事故が起こる。効き目は激烈に上がるのです。
これは調和が乱れているということです。例えばホウレンソウを食べると石ができるから、石ができる人はホウレンソウを食べるなと言うでしょう。これもおかしい話で、ホウレンソウからシュウ酸だけをとれば、試験管の中で石はできる。でもホウレンソウでは石はできない。これは還元主義といって複雑な生命体から一つのものだけを抽出する方法です。怖いことですがこれが薬の世界です。だからサプリメントでもビタミンCという単一成分だけをとるというのは、ちょっと異常ですね。
・食べ物の生命力をいただく食事が健康つくる(Vol.01)
・食べ物の生命力をいただく食事が健康つくる(Vol.03)